海上交通安全法等の一部を改正する法律案に関する質疑が行われ、奥島海上保安庁長官等に質問いたしました。
質問要旨
質問1、スエズ運河の座礁事故について
スエズ運河の拡張工事が終わった2015年以降、少なくとも計8件の船舶事故があり安全対策が課題となっていたと思われる。スエズ運河庁も当初、砂嵐による視界不良と強風が原因としておりましたが、人的要因の可能性を示し、賠償の可能性を否定していない。スエズ運河の今回の座礁事故について、どう分析されているのか。また、異常気象等に伴う船舶事故にかかる賠償について、わが国の制度は如何。
大坪海事局長
質問2、官民が一体となった異常気象等に伴う船舶事故の防止対策について
今回の法改正により、三大湾等における湾外避難勧告及び命令制度等が創設されましたが、台風等の来襲時、甚大な被害をもたらすような事故を回避するため、現場での船上対応や運行管理が重要となることはもちろんのこと、官民が一体となった事故防止の取組が極めて重要であると思うが、海上保安庁は関係機関との連携に向けた今後の取組は如何。
奥島海上保安庁長官
質問3、巨大津波等の非常災害発生時における海上交通の安全対策について
南海トラフや首都直下地震が発生し、しかも巨大津波が押し寄せてくる状況の中、特に静岡県、和歌山県、三重県、高知県、徳島県への津波の到達時間は10分以下と極めて短時間の予測が出ており、非常時においても海上交通管制センター等が機能し、対応策を取ることが実際に可能なのか。
奥島海上保安庁長官
質問4、ふくそう海域等における船舶の交通安全対策について
レーダー等による監視ができない海域の船舶の交通安全対策について、海上保安庁は、交通安全対策の向上の取組は如何。船舶のAIS装置の導入拡大や海上保安庁以外の者が設置するAIS信号所の設置の促進にかかる取組は、海事関係者等の理解がカギになると考えるが、海上保安庁における、海事関係者等との連携の取組は如何。
奥島海上保安庁長官