国土交通省関係の令和3年度予算につきまして審議が行われ、赤羽国土交通大臣の出席の下に質疑が行われました。
■質問要旨
質問1、北陸新幹線及び北海道新幹線の整備のあり方について
北陸新幹線の工期遅延と、事業費増嵩に関する検証の結果、加賀トンネル内の底部の亀裂発生と敦賀駅の新幹線と在来線を上下乗り継ぎできるようにするための大幅な設計変更に原因の発端があった。大臣所信には、鉄道・運輸機構のガバナンス体制を特に問題提起しているが、安全の確保や環境に与える影響等を配慮し、事業を進める管理体制にも問題があると思う。北陸新幹線の問題の背景は、鉄道・運輸機構の改革だけでなく、政策判断は正しかったのか。また、同じように開業を急ぐ北海道新幹線の整備の進め方に変更は如何。
上原鉄道局長
質問2、東京外郭環状道路の工事を含む大深度地下の利用について
大深度地下の実際の使用に当たっては、詳細な調査分析を行い、環境対策を検討していく必要があり、特に、継続的にモニタリングを実施する等により、基礎的なデータを蓄積し、環境への影響の発生を早期に発見するための方策を講じる必要がある。東京外かく環状道路の工事と陥没との因果関係について、地形の脆弱性に原因があったのではという見方もあり、シールドによる掘削方法に問題はなかったのか。また、継続的なモニタリングの実施等により、複数の空洞発生を事前に発見できたのではないか。そして、安全・安心な大深度地下の利用の ため、再発防止対策を含め、工事再開の判断をどう出していくのか。
吉岡道路局長
質問3、国土交通省としてのグリーン社会の実現について
2050年カーボンニュートラルの政府の宣言を受け、グリーン社会の実現のため、温暖化対策を加速させていく必要があると考える。国土交通省としての取組の達成を早め、更なる高みを目指し対策を強化していくべきと思うが、対策の見直しは如何。
石田総合政策局長
わが国の次世代自動車の開発技術は世界で先行してきたと聞いていた。しかし欧米や中国の次世代自動車の普及・拡大が加速する中、後れを取りかねない情勢であり、国土交通省として、燃料電池車や電気自動車の普及・拡大の取組如何。
秡川自動車局長
わが国の洋上風力発電の導入促進のため、港湾内はもとより一般海域における促進区域の指定と、浮体式洋上風力発電施設の商用化を促進することが重要であると考えるが、国土交通省が、関係省庁と連携した取組は如何。
髙田港湾局長